韓国「ソーシャルディスタンス」1段階引き下げ 観客動員コンサートが再び可能に

オフライン コンサートが開催可能に

「社会的距離(ソーシャルディスタンス)」1段階引き下げ

韓国国内の新型コロナウイルスの防疫対策「社会的距離の確保(ソーシャルディスタンス)」が1段階 引き下げられ、歌手などの、オフライン・コンサート(観客動員)の可能性が開かれました。これによる、今後のK-POP業界の公演日程に、どのような影響を及ぼすのかに注目が集まっています。

都市部は8月19日から、非都市部は23日から、これまで約50日間に渡り「社会的距離の確保」が第2段階目の状態がずっと維持されて来た。この段階中は、室内なら50人以上、屋外なら100人以上の集会や、イベントなどが禁止されていたため、BTSを含む、オフラインコンサートの開催が事実上、不可能となっていた。

人気アイドルグループを除き、ほとんどの歌手はオンライン公演では収益が出にくかったため、これまでの50日間は歌手らにとって、まさに悪夢のような時間だった。こうした中、今月12日から「社会的距離」がやっと1段階、緩和され、萎縮していた歌謡界が、再び活気を取り戻しつつある。

再び動き出した動員公演の実現、しかし、まだ慎重な声も

まず、今年初の動員型音楽フェスティバルとなるはずだった「グランド・ミント・フェスティバル2020(GMF)」は、これまで新型コロナウイルスの影響で、音楽フェスティバルが全て開催中止となっていた中、唯一、開催に意欲的で、44組ものアーティストが出演する大型イベントだった。

しかし、主催者側がチケット販売後、会場をオリンピック公園から、一山に変更すると、購入者からのキャンセルが相次ぎ、結果として、公演中止が発表されている。

また、何度も開催・延期、を繰り返した、人気番組「ミスター・トロット」の全国ツアーも、やっと30日の釜山を皮切りに、公演を本格的に再スタートさせる予定。当初は4月から始まる予定だったこのコンサートも、新型コロナウイルスの影響で、4回も延期が発表され、8月に一旦、ソウル公演を始めたものの、その直後に「社会的距離」が2段階に引き上げられたことで、これまで無期限延期状態となっていた。

今回の緩和で、再びファンと直接会える、オフライン公演が開催できるようになったため、一部の歌手らは、静かにコンサートの準備を再び始めているという。しかし、新型コロナウイルス自体は終息していないため、再拡散への憂慮も未だ存在していることで、歌謡関係者からは

オフライン公演ができるようになって幸いだが、まだ正直、開催には慎重になっている。この先が分からないため、公演の計画がなかなかまとまっていないのが現状。

ひとまず、状況が好転したという点については、安堵している。

と、コンサート計画は事前準備やチケット販売など、開催当日まで一定の期間が必要であることから、開催を決定した後、再び段階が引き上げられる可能性がまだ残っている以上、慎重になっている心境を明かしています。