BigHit株式上場にブレーキ(BTS公式グッズ「Weverse」単独販売に課題)

BANG BANG CON

BigHitの上場にブレーキ

BTSの所属事務所BigHitエンターテイメントが「KOSPI」への上場をこれまで順調に進めていた中、韓国証券取引所が30日

BigHitに追加資料を要請し、上場予備審査まで一定期間かかる見通し。

と、ここに来て追加要請により、審査が遅延する可能性を明らかにしました。

BigHitエンターテイメントは今年6月、BTSの有料オンラインコンサート「BANG BANG CON」を配信し、たった4日でMD(公式グッズ)を60万個も販売する記録を打ち出した。コンサート開催における、コンサート公式グッズがもたらす収益は大きいだけに、新型コロナウイルスで観客を動員したコンサートが開催できない今、「BANG BANG CON」公式グッズは、BigHitの営業利益にかなり役立った。

しかし、MDの中には、不良MDも存在する。問題は、BigHitの場合、不良MDを受け取った時、消費者が問題を提起する問い合わせルート、および、不良MDを交換してもらうまでの期間が、他の芸能事務所に比べ、問題が多かったという点だ。

消費者の苦情を受け付ける過程を見てみると、他の芸能事務所はMD販売において、自社のプラットフォームだけに固執していない。オープンマーケットなど、様々な経路で販売している。オープンマーケットでは、消費者に例え不良MDが渡っても、これに対する問題を提起する先、または、商品交換に速やかに対応してもらうことが可能だ。

しかし、BigHitから流通販売しているMDは、ほかの会社とは違い、万が一、届いた商品が不良品だった場合、顧客側が問題を提起するサポートが乏しく、問い合わせ先に何時間も、何度も電話をしても「繋がらなかった」という問題が発生した。このような問題は、消費者保護院(日本の消費者センター)を通じても、容易ではない。

「BANG BANG CON」グッズ 例

自社の単独販売に固執し、問い合わせに対応できず

このような問題は、なぜ発生するのだろうか?

BigHitのMD販売ルートは「Weverse」単独で、自社の独占的な販売体系を取っているからだ。「Weverse」は、BigHitが運営する総合プラットフォームで、万が一、不良MDを受け取った場合、「Weverse」のお客様センターに提起するしか方法がないが、ここの電話が繋がらない。

ネット上では

問い合わせをしたくても、Weverseに電話が繋がらない

消費者保護院が電話をしても繋がらないほどの、Weverseお客様センター

単独販売で検品がズサンなのではないか

やっと繋がって商品交換を依頼したら、3、4ヵ月かかった。しかし、届いた商品もまた不良品で、もう諦めた

という、不満の声が出ている。

このような顧客対応の不手際について、BigHitは上場前に早急に改善する必要性がある。

不良MDや、顧客からの問い合わせなどを受け付ける、顧客窓口の改善

不良品の交換期間の大幅な短縮

など、自社でグッズを独占販売する以上、「Weverse」の改革は必須だ。

もし「Weverse」の弱点を改善せず上場した場合、BigHitは60万ものMDを販売する成功をしているように見えても、顧客の苦情に対応できていないことで、「外貨来賓(表面だけ取り繕って、中身がない)」との批判は避けられないだろう。