HYBE(BigHit)株、上場から半年の今
BTSの所属事務所、BigHitエンターテインメントが社名を「HYBE」に変更し、新たに今月、米有名マネジメント会社「Ithaca Holdings」系列会社の買収を発表した中、株式市場の反応が分かれている、と話題になっています。
HYBEが買収したのは
「Ithaca Holdings」と、その傘下にあり、世界的人気歌手、ジャスティン・ビーバーや、アリアナ・グランデらのマネジメントを担当する「SB Projects」、また、カントリーミュージックのアーティストを擁するレーベル「Big Machine Label Group」で、これらの株式を100%取得することを発表しています。
この世界的な音楽市場にも影響する買収ニュースですが、株価や、投資家からの反応は分かれており、HYBE(元BigHit)が韓国株式市場(KOSPI)に登場して、ちょうど半年になりますが
機関投資家の最後の義務保有確約(一定期間は売らないと約束する期間)が解除されただけに、他銘柄と同様「オーバーハング(潜在的な売りへの懸念、大株主らが今後、大きく売りに動くかもしれないという懸念)」が持ち上がっている。
投資家らの評価は大幅上昇と下降で意見分かれる
HYBE(BigHit)は昨年下半期、大型上場としてKOSPIに登場したものの、初日、いきなり急上昇し(35万ウォン台)直後に急落、そのまま期待外れな中で終わった。パン・シヒョクに対する「責任論」まで取りざたされるほど、個人投資家らの不満の声は高まり、株価はその後、さらに下がって10万ウォン台で苦戦を続けていた。
しかし、年明けから20万ウォン台を回復し、株価は今月8日時点で28万5000ウォンまで値上がりし、今月「Ithaca Holdings」の買収を発表したことで、好材料が見えるが、投資業界からの評価は大きく分かれている。
<今後のHYBEの株価予想、投資業界でも大きく分かれる>
eBEST証券(↑)
現在の2倍となる、50万2000ウォンを予想
(理由)海外レーベル買収など、潜在能力を大きく評価
メリッツ証券(↓)
今より下がる26万ウォン予想
(理由)BTSへの依存度があまりに高く、第1四半期の業績が予想値を下回っているため
HYBEの今後を上昇傾向と見た投資関係者
米国有名レーベルの買収はもちろん、国家的次元でも意味があること。今後、より大きな海外レーベルとの交渉力が強化され、さらなる大型レーベルの買収も可能になるだろう。
コロナ拡大期間中も、ファンプラットフォームなどを活用し、間接的な売上が拡大している。コロナ以降は国内外のトップアーティストがツアーを再開、グローバル音楽市場でのシェアが急激に上がることが予想され、潜在力が高い。
HYBEの今後を下降傾向と見た投資関係者
来年の予想業績を基に評価した。これまでの高い企業価値や実績を考慮し、推定・反映しても、上昇の余力は制限的と思われる。特に今年1~3月期の実績にも表れているが、BTSへの依存度が高く、活動しないと収益が出ない構造。
さらに、米国のマネジメントシステムはそもそも韓国とは異なり、所属事務所が中心となる韓国とは違い、米国はアーティストが中心となって、アルバム制作会社や、広報エージェンシーと個別に契約する構造。
米国との接点を保有したいと思っていたHYBEにとっては(「Ithaca Holdings」買収は)意味が大きいだろうが、これを株価の上昇材料として見る理由にはならない。
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