中国の芸能規制強化、現代の「整風運動」と話題
中国当局が芸能界に対する厳しい規制を次々に発表している中、この規制が、韓国で活動する中華圏出身芸能人にも影響を及ぼす、と話題になっています。
<中国当局が規制した主な事例>
「女性のような男性芸能人(娘砲)」の排除
芸能人の人気チャート廃止
オーディション番組などの有料投票の禁止
社会的に問題を起こした芸能人の活動厳禁
中国大手音源サイト「QQミュージック」における、重複購入の遮断
芸能人(サポート)のため、ファンから募金を集めるファン団体の解散
未成年者が芸能人のためにお金を使うことの禁止
など
規制は多岐にわたっています。
このような中国当局の動きは、芸能界への「整風運動(1940年代に中国共産党が行った、反対派粛清運動の1つ)」だと予測され、誤った風潮を正すため、多様な分野で規制の手綱を引き締める目的として
「整風運動」を大衆文化芸術全般に、拡大しようとしている。
との見方があります。
「整風運動」の次なるターゲットは「中国籍」以外の芸能人へ
そんな中、中国当局の芸能界の「整風運動」の次なるターゲットとして、「外国籍を持つ芸能人」との情報が広まっています。
本日(5日)、台湾メディアなどが、「外国籍タレント」のリストが出回っている、として
「整風運動」の次なる対象は、ジェット・リー(ハリウッドでも活躍、現在シンガポール国籍)、リウ・イーフェイ(米国籍)、ワン・リーホン(米国籍)、マーク・チャオ(カナダ国籍)、など、米国やイギリス、カナダなど、中国以外の国籍ながら、中国で活動する、複数のトップスターの名前が挙げられ、活動が制限される可能性がある。
と報じています。
「女性のような男性」の増加はK-POPのせい
このような懸念がもし現実になれば、韓国で活動する「中華圏芸能人」の活動も制約を受ける可能性が出ており、さらに、K-POPアイドル界ではいわゆる「イケメン」とされる、「女性のような容姿」「スリムな体型」「ピアスやメイク」をした男性芸能人が若者に人気なことについて
中国の出生率の低下を招いており、広まった原因は、K-POPアイドルの影響
奇形な美意識で、断固として根絶する。
と、強く批判しています。
また、台湾出身のツウィ(TWICE)についても、中国最大のソーシャルメディア「Weibo」側が、ツウィのファン団体に対し、「団体名称」を変更するよう、通知したことが明らかになっています。
この動きについて、ツウィをはじめ、韓国で活動する香港や台湾などの国籍を持つアイドルが、中国での活動で不利な状況に置かれるのではないか?(「香港独立」「台湾独立」支持など)、関心が高まっています。
K-POPはこの数年、中華圏出身メンバーを発掘し、デビューさせるなど、中華圏ファン層を狙った戦略的マーケティングで、アルバム売り上げの大幅な増加などで成功して来ましたが、それと同時に、中国ファンへの依存度が高いK-POPにとって、今回の中国側の「整風運動」への危機感への、動揺が広がっています。