K-POPのMV「億」は当たり前?カムバック費の40%を制作に投入する時代(K-POP特徴が急騰する理由に)

(G)I-DLEの新曲「Super Lady」制作費は11億ウォン

K-POP業界、今やMV制作費は「億」

カムバックの際の新曲MVが近年、どんどん豪華になっているK-POP界では、1曲わずか3~4分ほどの映像に「10億ウォン」レベルの制作費を投入していることが話題になっています。

(G)I-DLEはバラエティー番組で、新曲「Super Lady」MVの制作費が「11億ウォン(1億2300万円相当)」だったことを明かしていますが、これは最近では珍しく無くなっています。

カムバック費用の40%がMV制作費に投入される時代

「億」のMVを制作するのは、(G)I-DLEだけに限らず、関係者からは

アイドルグループAは10億ウォン、Bは15億ウォン以上をつぎ込んだという。

ミュージックビデオの製作費が年々、高額になっている背景には、世界的に高くなったK-POPの地位に合わせ、ミュージックビデオのクオリティも高くなった点が挙げられ、MV費用は最近のアルバム制作費の約40%を占める時代となっています。

(関係者)6年ほど前なら、PVに「5億ウォン使った(4700万円相当)」と言うだけでも、「正気か?」との反応が出ていたが、今はその倍以上も跳ね上がっている。

K-POPの特徴も高騰する理由「前作よりも高いクオリティ」求める

制作費が急騰している理由として、YouTubeなどの再生回数を狙い、視覚的にCGなどの様々な映像効果を取り入れたり、カムバックごとに新作への期待が高まることで、「前作よりさらに高いクオリティ」が求められるため、衣装やセットも豪華になっていることが挙げられています。

また、新曲宣伝のため同時進行で撮影される

TikTokなどで拡散する「チャレンジ」ショート動画撮影

ダンスだけのパフォーマンス撮影

ビハインド映像の撮影

カムバック用のビジュアルフィルム撮影

など

も行われ、最近ではさらに「映像美」のため、海外で撮影されることも増えています。この場合は、スタッフ(映像スタッフだけでなく、スタイリストやメイク担当者まで)全員の交通費・宿泊費用などが加わり、さらに制作費が上がる理由となります。

このようにカムバック費用の40%を賭けてでも、MVに力を入れるのには、MVが持つ「宣伝効果」への高まりがあります。

MVに巨額の投資を惜しまないのには、新曲の広報でミュージックビデオの重要性がさらに大きくなっているため。

ミュージックビデオは、韓国の番組を視聴できない「グローバルファン」に、素晴らしい見どころを提供している。

2012年のPSYの「江南スタイル」ヒット以降、ミュージックビデオのYouTube再生数が「歌手の階級」をも表わすポイントとなった。さらに再生回数は米ビルボードチャートや国内の音楽番組の順位集計にも反映されるため、より重要となっている。

また、コンセプトも重要なK-POPでは、ミュージックビデオがカムバックに向けたメッセージや、意味を伝達するのに有用な手段となっている。