IU コンサート中止要請でK-POP界は呆れ「もうソウルでコンサートするな?」頼れるのは1万人会場1つの現状

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IUの「ワールドカップ競技場」でのコンサートに中止要請の声

人気歌手のIUが、今月21日・22日の2日間で予定している「ソウルワールドカップ競技場」で開催される「2024 IU HEREH WORLD TOUR CONCERT ENCORE : THE WINNING」について、開催10日前の12日、突然中止要請が出されたことで、K-POP業界からは困惑の声が広がっています。

理由は、サッカー韓国代表のソン・フンミン選手の「芝生改善の必要性」発言をきっかけに、一部のサッカーファンらが競技場の芝生保護のため「ソウル市にIUのコンサート中止要請」に動いたことにあります。

特にコンサートではグランド上にも多くの客席が設置されることで、芝の状態悪化が懸念されるとして、10月15日に予定されている韓国×イラク戦『2026 ワールドカップ・アジア予選』への影響を心配する声が集まりました。

ソウル市は今回のIUのコンサートを最後に、コンサートを含む文化イベントでは「グラウンド席の販売は除外」へと変更する条件を明かしています。

ソウル、大規模会場無さすぎ問題

この騒動を受けてK-POP業界からは、そもそもサッカー競技場を頼らないと公演ができないほど、ソウルに大規模会場がないことへ、呆れの声が集まっています。

ただでさえ会場が足りないのに「芝問題」まで指摘されると、もうこれならソウルで公演するな!ということではないだろうか

ソウルには最大2万人以上を収容する大規模会場は、今回の騒動となった「ワールドカップ競技場(最大6万5000席)」と「高尺スカイドーム」だけが稼働中ですが、「高尺スカイドーム」はプロ野球シーズンである3月~10月には貸館困難となります。

現在「蚕室オリンピックメインスタジアム」が改修工事中(2031年頃終了予定)なため、事実上、コンサート会場として年間を通して頼れるのは、最大1万5000席ほどの「KSPO DOME 」だけになります。

K-POP関係者からは芝問題について

英国ロンドンの「ウェンブリー・スタジアム」、米国ニューヨークの「シティ・フィールド」など、世界的な競技場では大規模公演が支障なく開かれている。

公演需要は毎年爆発しているのに、韓国では公演場問題で縮小開催しなければならず、本当に皮肉な状況

新設アリーナ完成も仁川、便利なソウルにない状況

また、スタジアム級会場は寒さから冬場は使用されず、冬季は「高尺スカイドーム」と「KSPO DOME 」だけとなり、K-POP業界がずっと完成を期待していた、世界最大のK-POP公演となる予定だった「CJライブシティー」については、先日、2016年の計画スタートから8年が経過し、白紙が発表されています。

現在、3年後の2027年に完成予定の「ソウルアリーナ」への期待がどんどん高まる状況となっています。

なお、昨年完成した「インスパイア・アリーナ(最大1万5000席)」は仁川なため、ソウルからのアクセスの悪さが不評となっています。

『コリア・パッシング』が進み、経済にも打撃

現状、K-POP事務所は1万規模以下の「蚕室室内体育館(6000)」、「SKオリンピックハンドボール競技場(5000)」、「奨忠体育館(5000)」などをメインに公演予定を立てる状況が続いています。

世界2位の音楽市場である日本では

3万席以上の会場 5ヵ所

1万席以上の会場 40ヵ所

また東京圏だけでも、1万席以上のアリーナ級会場が14ヵ所、5万人以上を収容できるスタジアム級会場が、日産スタジアム(7万席)など、計4ヵ所もある。

関係者

人口2000万人規模の都市を備えた国で「アリーナ」がないのは韓国だけ

世界10大都市の中で「アリーナ」がないのも、ソウルだけ

このような会場不足が続く状況に、韓国大衆音楽公演産業協会からは政府などに対し、強く要望が出されています。

ソウル市の公演場不足への対策をしなければならない。

大型会場不足の問題は、海外アーティストのグローバルツアーで韓国だけが省かれる『コリア・パッシング(Korea passing)』現象を深刻化させ、K-POPアイドルの活動も縮小化させている。

莫大な経済効果が消えると同時に、貸館戦争にともなうチケット価格の上昇、座席不足でチケットの競争率が高くなり、ダフ屋の急増など色々な問題につながっている。

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