HYBE株に不安材料「同盟・友好株主」いとこ企業がHYBE株を全量担保に(BTS入隊、半年で60%下落)

ネットマーブル代表 パン・ジュンヒョク氏(パン・シヒョク氏のいとこ)

HYBEの友好株主「ネットマーブル」HYBE株を全量担保に

金融監督院が昨日(16日)、「ネットマーブル」社が、HYBEの保有株式の全量にあたる753万813株(持分18.2%)をハナ銀行などの金融機関に預け、10億3500万ドルを調達する契約を締結したことを明かしました。

ネットマーブルがHYBEの全量を預けたのには、昨年買収したソーシャルカジノ業者「スピンエックス(SpinX)」買収時に調達した借入金を借り換えるためのものと分析され、この借入金の満期が今月来ることで、さらにHYBE株を追加で預け、借入契約を新たに締結したものと見られています。

ネットマーブルは2018年6月、新しい事業チャンスの目的と、代表のパン・ジュンヒョク氏と親戚関係という縁もあり、パン・シヒョク氏のBigHitエンターテインメントの持分2014億ウォン分を取得しました。HYBEの筆頭株主であるパン代表との「友好株主」としての議決権を共同で行使する契約も締結しています。

しかし、HYBE保有株を全量担保に預けたことで、このような「同盟関係」にヒビが入るのではないか?との懸念も出ています。実際、ハナ銀行から「追加の担保を預けて欲しい」との要請を受け

HYBE株を慌てて追加担保にした。

とも報じられています。

HYBE株の懸念材料

通常、金融機関は担保にした株式の持分価値が一定水準を下回った場合、損失を防ぐため該当株式を任意に売却することができます。もし売買された場合、HYBE株が市場に大量に出回り、それによりさらにHYBE株価が下がる可能性もあります。

金融関係者

ネットマーブル側は「(金融機関が)HYBE株をむやみに売買することはない」との見方のようだが、しかし、ネットマーブル社は今年の赤字が予想されるなど、適当な現金創出源もない状況が続きそうで、HYBE株が優先的に売られる可能性もある。

HYBE株は、15日のBTSの釜山コンサート開催への期待感から、一時的に急騰したものの、この半年の株価でいえば、60.27%も急落しています。特にBTSメンバーの入隊を間近に控えた状況で、同社の企業価値に対する懸念も高まっており、加えて「ネットマーブル問題」など、このような懸念材料は、今後の株価にも影響を及ぼす見通しです。