K-POP練習生・歌手への人権保護を要求
先月末、あるボーイズグループのメンバーが練習生時代からデビュー後も約5年間(2017年~2021年)、グループ内で性暴力の被害に遭っていた事件が発覚し、初公判で検察側は加害者の元メンバーに懲役3年を求刑しています。
このようなK-POPアイドルに関する被害事件は、メンバー間トラブルだけでなく、事務所関係者からのパワハラ、性暴力など、人権侵害事件が発生していることに、市民団体から対策要求が出されています。
文化関連市民団体
K-POP育成システムに対する点検とアイドル練習生・歌手の権利保護のため、中長期的ビジョンと推進戦略を樹立せよ。
青少年アイドル練習生と歌手を管理しなければならない義務がある芸能事務所を対象に、現場管理体系を再整備し、アイドル練習生と歌手に対する権利保護のための実効性ある実態調査と政策研究、現場意見収斂を実施しなければならない。
10代から合宿生活で「死角」、助けを求められる制度を
この問題の根本には、K-POPの「練習生システム」があることを指摘しています。
核心的な問題はK-POP独特の育成システムのためで、アイドルになることを希望する青少年たちは、10代から「練習生」と呼ばれ、事務所関係者の管理下で合宿生活を送るようになる。
問題はこの過程で普通の10代が享受しなければならない生存権、保護権、発達権、参加権など児童・青少年の権利保護を全く受けられない「死角地帯」に置かれるという点。
昨年はまた別のアイドルグループが、所属事務所関係者から持続的な暴言とセクハラに苦しめられ、記者会見を通じて問題を公論化する事件も起きている。
K-POP産業はグローバル市場で大きな人気を得て大衆とマスコミの賛辞を受けているが、不合理なK-POP育成システムによって、当事者たちの人権は死角地帯に追い込まれている。
アイドル練習生を管理する大衆文化芸術企画業者には、児童・青少年権益保護をしなければならない責務がある。しかし、現実は年間1回以上の性暴力予防教育を受けるだけの状況となっている。
「死角」にいるアイドル練習生や歌手たちにとって、本当に必要と思われる、現場監督や、問題発生時に助けを求められる制度の必要性を指摘しています。